2021年04月02日
沖永良部の農業と離島医療との関わり

沖永良部島の農家さんの協力のもと、4月1日の時点で合計4回、12人の方がジャガイモ収穫に参加されました。
農業と離島医療。あまり関係が無いように思われますが、沖永良部では密接に関わりがあります。
まず沖永良部島はサンゴ礁が隆起して出来た島なので、土を掘ればサンゴの化石が固まった硬い岩ばかりです。土壌は赤黄色土で水はけが悪く、農業に向かないと言われています。
その農業に向かない島を、岩を削り土地を平らにし土壌を改良するなど、先人の方々が大変な苦労をされ、長い年月をかけて農作物が育つよう改善してきました。
沖永良部の赤土には、祖先の血と汗と涙が染み込んでいるそうです。
そんな大切な土地や畑を手放さなければならない時があります。
大きな病気を患い、島外に出て治療しなければならなくなった時です。

(写真は徳洲新聞より抜粋)
離島ゆえに通院する事も難しいため、治療費の他に付き添いの方の滞在費も必要になり、大きなお金が必要となります。その間作物を管理する事も出来ないため、先祖代々の土地や畑を売る必要に迫られるのです。
畑を売るということは、沖永良部で暮らすための生活基盤を失うということです。
沖永良部徳洲会病院が建てられる前は、島外搬送も多かったと聞きました。
30年以上前の話ですが、今回協力して頂いた農家の方も、旧病院の建設に関わっていた時に大けがを負い、沖縄に搬送されたと教えて頂きました。
島外搬送すること無く、この島で一人でも多くの方を治療する事が出来れば、患者様やその家族の負担も減らす事ができ、徳洲会の理念である「健康と生活を守る病院」を実践できると思っています。
今年度も徳洲会グループ内外の助けを借りながら、一人でも多くの島民の方々を島内で治療できるように頑張っていきます。
当院も含め離島医療の応援に来ていただいている皆様、この場を借りてお礼申し上げます。
しったい、めへでぃろどお(本当にありがとう)
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